飯能一般質問「駅北口再開発も視野に」 野口議員
飯能市は、平成23年度から10年間を計画期間とした「中心市街地活性化基本計画」に基づいて、対象の飯能駅北口エリアで広場整備(会議所前)などに取り組むなどしたが、今後、国内外からの来訪者を魅了するような西川材やムーミンの世界観を意識したまちなみ創出の検討に入る考えでいることを明らかにした。
飯能市議会3月定例会(加藤由貴夫議長)3日一般質問に登壇した野口和彦議員(緑の会4)の質問に田中隆宏産業環境部参事が答えた。質問と答弁は次のとおり。
野口議員 現在の飯能市の中心市街地活性化基本計画は、平成23年度から32年度までの10年間の計画となっている。ベースとなる計画は第4次総合振興計画のもと作成されており、来年度からはじまる第5次総振との整合性は乏しく、新しい計画に沿ったバージョンアップが必要ではないか。
また、この計画の内容と現在取り組んでいる内容との相違も気になる。特に施策の中にある市民や観光客が楽しめる駅近くのコミュニティ広場作りや多機能型観光案内所の設置に関しては、地権者との交渉がうまくいかず、実質的に計画がとん挫している。
このままの計画をさらに5年続けることは無理があるように思う。今となってはメッツァオープンを来年に控え、観光客を倍増するにあたっての玄関口となる駅前の活性化は最重要課題の一つと言っても過言でない。平成28年度からは「変える10年!変わる10年!」がスローガンとなっているので、抜本的な駅前の再開発も視野に入れて検討が必要ではないか。
田中参事 お質しのとおり、メッツァとの連携によるまちづくりがはじまる中、市の玄関口、顔となる駅周辺や賑わいの中心となる商店街がある中心市街地のまちづくりは大変重要なことであり、しっかりとした取り組みが必要であると捉えている。
現状の取り組みと計画との差異だが、「飯能まちなかを元気にする」や市民の皆様方の参画、協力で各施策に取り組んでいるが、一部実現化していないものやスケジュールの遅れが見られるものがある。
整合性についてだが、第5次総振でも中心市街地活性化基本計画に基づいた各施策等が位置付けられている。今後、皆様とともに新たなまちづくりに向けての絵を描いていくことも出てくると考えているが、本計画の再検討や修正等については、種々の状況も鑑みながら、必要に応じて検討していくことになると考えている。
取り組みについてのお質しだが、多くの都市では来訪者の確保に苦労している中、本市では目標交流人口を480万人と掲げている。メッツァと連携したまちづくりにあたっては、市民、事業者、行政など多様な主体が一体となり、またそれぞれの立場に応じた取り組みにより、飯能市を変革、転換していくことが求められている。
本市の誘致活動によりメッツァが開設される運びとなり、また中心市街地新規出店促進事業、創業支援のほか、新たな事業も準備しているところ。
本市の中心市街地は商店、商店街の皆様をはじめとする多くの方々の大変なご努力とさまざまな取り組み、お力によって発展してきた。メッツァ進出という大きな条件が整った中、この中心市街地を大きく生れ変わらせることができる発展に向けた鍵を握っているのは商店、商店街関係者の皆様方であり、皆様方の力なしにはなし得ないものである。
皆様方にはこの一翼を担う主体者として、新たな商店の展開や商店街形成、まちづくりに向けて大きく踏み出していただく絶好の機会が到来しているものと思っている。
行政としても、議員お質しの駅周辺を含め、西川材やムーミンの世界観を意識したまちなみを新たに創出するなどの中心市街地の景観形成の検討、また道路整備プロジェクトチームにより検討が進められている基盤整備など、短期、中長期の取り組みにより、メッツァへの来訪者のみならず、国内外からの多くの来訪者を魅了し、本市へ訪れたいと思っていただけるようなまちなみの形成ができるように、全庁一丸で皆様とともに進んでまいりたいと考える。