市長「発展する飯能に邁進」 飯能市の平成28年度予算
[記者会見で挨拶する大久保市長。左は上副市長]
飯能市は24日、総額563億3773万5000円の平成28年度当初予算案を発表した。前年度と比べ23億550万7000円の増。一般会計については「発展可能性都市費」「賑わい創出費」を設けるなど、前年度比7・2%増の305億5000万円の積極的な事業展開予算となった。
大久保勝市長は、記者会見で「飯能市を発展の上昇気流に乗せる。発展都市に向けて邁進する」などと新年度市政運営への意気込みを語った。
市民生活に直結する一般会計は、27年度に比べて20億5000万円増の305億5000万円とし、初の300億円の大台に乗せた。
予算案について大久保市長は「やる気を見せる、中身の濃い予算案と思う。我々としては素晴らしい来年度にしたい」とし、「一般会計で300億円を初めて超えた。予算には私の思い入れが入っている。発展可能性都市というような項目を設けた。これは、私の消滅可能性都市に対抗する意欲の現れだ」と胸を張った。
主な新規事業として、公共施設などへのWi-Fi設置に798万2000円、市税の納付を忘れている人たちに電話で呼びかける納付案内センター(市役所5階、3人配置予定)の設置に302万4000円、在宅で障害者や高齢者を介護している家族を助成するレスパイトケア事業補助金の新設に480万円、山間5地区を対象にしたサテライトオフィス促進事業に300万円、宮沢ため池管理事業に492万7000円などを盛り込んだ。
宮沢ため池管理事業は、湖の所有権が飯能市に移ったための措置で、フェンスの設置等、安全管理を市が民間に委託する。
歳入のうち、市税については118億9382万7000円(前年同期117億3182万9000円)、国庫支出金50億366万4000円(37億7541万8000円)、地方交付税32億7000万円(31億3000万円)を見込む。借金の市債については34億9210万円とし、前年同期と比べて、7億2410万円の増となった。
歳出については、民生費に101億2957万6000円(前年同期98億1131万1000円)、衛生費に55億5895万1000円(30億1568万7000円)、土木費に40億4835万8000円(39億3668万5000円)を計上した。
会見では、宮沢湖に来年一部オープンするムーミンテーマパーク「メッツァ」に関する進捗状況についても説明が行われた。
メッツァ内へのテナントへの出店希望、メッツァ内飲食店や物販店で仕入れる物品などの納入希望についての説明会が予定されているが、開催日について3月30日と決定。会場については市民活動センターで、時間は午後6時から。対象者は飯能市民やその周辺で定員は140人。市は3月1日の市広報に詳細の案内を掲載する。
平成28年度予算編成にあたり、市は「変える10年!変わる10年!飯能市から始まる日本の創生」を合言葉に、人口減少に歯止めをかけ、人口の増加につながる施策を緊急的かつ効果的に推進、より一層自立した持続的なまちを創造するための予算を最優先に心掛けたという。
今後、さらに飯能市が発展するためのさまざまな取組を実行していくための措置として、28年度予算については「発展可能性都市費」「賑わい創出費」を設け、積極的な事業展開を図っていくとした。
市は、予算案を26日開会の市議会3月定例会に提出する。